共用部分とは?宅建試験の重要ポイントを徹底解説

共用部分の定義

共用部分(きょうようぶぶん)とは、区分所有建物(分譲マンションなど)において、専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物、そして規約によって共用部分とされた附属の建物を指します(区分所有法第2条)。

簡単に言うと、「マンション内で区分所有者みんなで共有して使う部分」のことです。共用部分には、法律上当然に共用部分となる「法定共用部分」と、管理規約によって共用部分とされる「規約共用部分」の2種類があります。

  • 法定共用部分: 廊下、階段、エレベーター、エントランス、建物の構造上重要な柱や壁など、その性質上共用で使われることが明らかな部分です。
  • 規約共用部分: 本来は特定の人の専有部分になりうるが、規約で「みんなで使いましょう」と定めた部分です。例えば、管理人室や集会室、倉庫などがこれにあたります。規約共用部分であることは、登記しなければ第三者に対抗(主張)できません(区分所有法第4条)。

共用部分のポイント

宅建試験で問われる共用部分の重要ポイントを整理しましょう。

1. 所有関係と持分

共用部分は、一部の共用部分(特定の区分所有者のみが使用する)を除き、区分所有者全員の共有に属します。各区分所有者が持つ共有持分(きょうゆうもちぶん)の割合は、原則として、その人が持つ専有部分の床面積の割合によります(区分所有法第14条)。

ただし、この持分割合は規約で別段の定めをすることが可能です。例えば、「全戸均等」と規約で定めることもできます。この「規約で別段の定めができる」という点は試験で頻出なので必ず覚えましょう。

2. 使用方法

各共有者は、共用部分の全部について、その持分に応じて使用することができます(民法第249条)。ただし、実際には廊下やエレベーターなど、持分に関係なく誰もが同じように使用するのが一般的です。

3. 管理・変更のルール

共用部分に関する行為は、その内容の重要度に応じて必要な決議要件が異なります。民法の共有のルールとは異なる、区分所有法独自のルールが定められている点が重要です。

| 行為の種類 | 内容 | 決議要件 | | :--- | :--- | :--- | | 保存行為 | 物の価値を維持するための行為(例:共用部分の電球交換、破損した窓ガラスの修繕) | 各共有者が単独で可能(民法第249条) | | 管理(軽微変更) | 保存行為を超え、変更(重大変更)に至らない利用・改良行為(例:大規模修繕工事、耐震性の向上を伴わない耐震診断) | 区分所有者および議決権の各過半数による集会の決議(区分所有法第17条) | | 変更(重大変更) | 形状または効用の著しい変更を伴う行為(例:階段をエレベーターに変更する、駐車場を増設する) | 区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議(区分所有法第17条) |

【法改正情報】 2026年4月1日に施行された改正区分所有法により、共用部分の変更に関するルールが一部緩和されました。 例えば、バリアフリー化や耐震改修など、特定の条件下での重大変更の決議要件が緩和される場合があります。 詳細は最新の法令を確認してください。

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共用部分」― 民法の過去問、何問解ける?

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具体例で理解する共用部分

| 区分 | 具体例 | | :--- | :--- | | 法定共用部分 | 玄関ホール、廊下、階段、エレベーター、屋上、建物を支える柱・壁・基礎部分、各戸を区切る界壁 | | 規約共用部分 | 管理人室、集会室、倉庫、駐車場(建物とは別棟の場合など) | | 専用使用権が設定された共用部分 | バルコニー、ベランダ、専用庭、玄関ドア、窓枠、窓ガラス |

特に注意したいのが、バルコニーや玄関ドアです。これらは特定の人が専用で使いますが、法律上は「共用部分」です。火災時の避難経路になったり、建物の外観の統一性を保ったりする役割があるため、勝手にリフォームすることはできません。

試験対策:ひっかけに注意!

  • ひっかけ①:バルコニーは専有部分?いいえ、共用部分です。 専用使用が認められているだけです。 玄関ドアや窓サッシも同様に共用部分なので注意しましょう。

  • ひっかけ②:共用部分の持分は、常に専有部分の床面積の割合?いいえ、規約で別段の定めができます。 「常に」「必ず」といった限定的な表現が出てきたら疑いましょう。

  • ひっかけ③:共用部分の重大な変更は、区分所有者の4分の3以上の賛成でできる?不正確です。 「区分所有者の頭数」と「議決権」の両方でそれぞれ4分の3以上の賛成が必要です。片方だけ満たしても決議は成立しません。

  • ひっかけ④:民法の共有物の変更ルールとの混同 → 民法では、共有物の変更には共有者全員の同意が必要です(民法第251条)。 しかし、多数の人が共同生活するマンションで全員の同意を得るのは困難なため、特別法である区分所有法で要件が緩和されています。この違いをしっかり区別しましょう。

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よくある質問

Q: バルコニーは毎日自分しか使わないのに、なぜ共用部分なのですか?

A: バルコニーは、隣の住戸との間の仕切り板を破れば避難経路になるなど、緊急時の安全確保という重要な役割を担っています。また、建物の外観の統一性を保つ意味合いもあります。そのため、個人的な利用が主であっても、建物全体の維持管理の観点から共用部分とされています。

Q: 共用部分の修繕費用や管理費は、どのように負担するのですか?

A: 共用部分の管理にかかる費用は、原則として各区分所有者が共用部分の持分割合に応じて負担します(区分所有法第19条)。これも規約で別段の定めをすることが可能です。一般的には、管理費や修繕積立金として毎月徴収され、そこから支払われます。

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※ この記事は2026年度宅建試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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バルコニーは毎日自分しか使わないのに、なぜ共用部分なのですか?

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公開日: 2026/6/10 / 更新日: 2026/6/10

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