規約とは?宅建試験の重要ポイントを徹底解説

規約の定義

規約(きやく)とは、マンションなどの区分所有建物において、建物や敷地、附属施設の管理や使用に関する区分所有者(くぶんしょゆうしゃ)相互間のルールを定めたものです。 区分所有法では、「建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる」と規定されており、マンションにおける最高規範、いわば「マンションの憲法」ともいえる重要な役割を担っています。

規約のポイント

宅建試験で最も重要となるのが、規約の設定・変更・廃止に関する決議要件です。ここは数字を正確に覚える必要があります。

■設定・変更・廃止の要件 規約を新たに設定したり、内容を変更したり、あるいは廃止したりするには、集会(総会)における特別多数決議が必要です。

  • 区分所有者の頭数:4分の3以上
  • 議決権(ぎけつけん):4分の3以上

この2つの要件は、「又は」ではなく「及び」で結ばれている点が最大のポイントです。 つまり、区分所有者の人数と、各区分所有者が持つ議決権(通常は専有部分の床面積割合)の両方で、4分の3以上の賛成を得なければなりません。 この定数は、規約で過半数まで減らすといった変更はできず、必ずこの要件を満たす必要があります。

【覚え方のコツ】 「規約の変更、しさん(資産・4分の3)がしさん(資産・4分の3)で決める」と覚えておくと、頭数と議決権の両方で4分の3以上が必要であることを忘れにくくなります。

■特別の影響を及ぼす場合 規約の変更が、一部の区分所有者の権利に「特別の影響」を及ぼす場合は、上記の4分の3以上の賛成に加えて、その影響を受ける区分所有者の承諾が別途必要になります。 たとえ集会で圧倒的多数の賛成があったとしても、影響を受ける本人の承諾がなければ、その規約変更は無効となります。

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具体例で理解する規約

【例1:ペット飼育に関する規約の変更】 これまでペット飼育が可能だったマンションで、「ペット飼育を全面的に禁止する」という規約に変更する場合を考えてみましょう。

この変更を行うには、集会で「区分所有者及び議決権の各4分の3以上」の賛成が必要です。

さらに、現在ペットを飼育している区分所有者にとっては、この規約変更は「特別の影響」を及ぼす可能性が非常に高いです。その場合、4分の3以上の賛成に加えて、ペットを飼っている全員の承諾を得なければ、この規約変更はできません。

【例2:専用庭の利用料の値上げ】 1階の住戸に専用庭があり、その利用料を大幅に値上げする規約変更も同様です。 この場合も、1階の住戸の所有者にとっては「特別の影響」にあたるため、その承諾が必要となります。

試験対策:ひっかけに注意!

宅建試験では、決議要件の数字や要件を入れ替える「ひっかけ問題」が頻出します。以下のポイントに注意してください。

  1. 数字の入れ替え 「4分の3」を、集会の普通決議である「過半数」や、建替え決議の「5分の4」と入れ替えて誤った選択肢を作ることがあります。それぞれの決議要件を正確に区別して覚えましょう。

  2. 「及び」と「又は」の入れ替え 「区分所有者 及び 議決権の各4分の3」を「区分所有者 又は 議決権の各4分の3」と変えてくるのは典型的なひっかけです。 頭数と議決権の両方を満たす必要があることを常に意識してください。

  3. 母数の違い 規約変更の母数は「全区分所有者」です。 「集会に出席した区分所有者」の4分の3ではない点に注意が必要です。 ※法改正の動向:2026年4月1日に施行予定の改正区分所有法では、決議の円滑化を図るため、所在等不明者を母数から除外できる制度などが導入されますが、宅建試験対策としては、まずは原則である「区分所有者及び議決権の各4分の3以上」を正確に押さえることが重要です。 詳細は最新の法令を確認してください。

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よくある質問

Q: 規約と使用細則はどう違うのですか?

A: 規約がマンションの「憲法」であるのに対し、使用細則は「法律」や「条例」のようなものです。使用細則は、規約で定められた大枠のルールを、より具体的に運用するための細かなルール(例:ゴミ出しの時間、共用施設の利用方法など)を定めます。通常、使用細則の設定・変更は、規約の変更(特別多数決議)よりも緩やかな、集会の普通決議(区分所有者及び議決権の各過半数)で行うことができます。

Q: 賃借人(部屋を借りている人)も規約に従う必要がありますか?

A: はい、従う必要があります。区分所有法第46条では、占有者(賃借人など)は、建物や敷地、附属施設の使用方法について、区分所有者が規約や集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負うと定められています。ただし、規約の変更決議に参加するための議決権はありません。

Q: 規約はどこで確認できますか?

A: 規約は、管理者(通常は管理組合理事長)が保管しています(区分所有法第33条)。区分所有者はもちろん、マンションの購入を検討している人などの利害関係人も、理由を示して規約の閲覧を請求することができます。

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※ この記事は2026年度宅建試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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規約と使用細則はどう違うのですか?

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公開日: 2026/6/1 / 更新日: 2026/6/17

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