免許換えとは?宅建試験の重要ポイントを徹底解説

免許換えの定義

免許換え(めんきょがえ)とは、宅地建物取引業者(たくちたてものとりひきぎょうしゃ)が事務所の新設や廃止によって、免許を受けている免許権者(国土交通大臣または都道府県知事)の管轄が変わる場合に、新たな免許権者から免許を受け直す手続きのことです。

宅地建物取引業法第7条第1項では、免許換えが必要なケースとして以下の3つを定めています。

  1. 国土交通大臣免許 → 都道府県知事免許 複数の都道府県に事務所を設置していた業者が、1つの都道府県にのみ事務所を有することになった場合
  2. 都道府県知事免許 → 別の都道府県知事免許 A県のみに事務所を設置していた業者が、A県の事務所を廃止し、B県に新たに事務所を設置した場合
  3. 都道府県知事免許 → 国土交通大臣免許 1つの都道府県のみに事務所を設置していた業者が、別の都道府県にも事務所を設置し、2つ以上の都道府県に事務所を有することになった場合

免許換えを行うと、従前の免許はその効力を失い、新たな免許が交付されます。

免許換えのポイント

試験で問われる免許換えの重要ポイントを整理しましょう。

  • 新規の免許取得と同じ扱い: 免許換えは、単なる登録情報の変更ではなく、「新規」の免許申請です。 そのため、申請時には欠格事由(免許を受けられない条件)に該当しないかどうかの審査が行われます。
  • 有効期間は新たに5年: 新しい免許の有効期間は、免許換えの日から新たに5年間となります。 免許の更新とは異なり、従前の免許期間を引き継ぐわけではありません。
  • 免許証番号が変わる: 免許換えをすると、免許証番号も新しくなります。 免許証番号のカッコ内の数字(更新回数を示す)も「(1)」に戻ります。
  • 申請中の営業活動: 免許換えの申請中であっても、新しい免許の交付を受けるまでは、従前の免許が有効です。 そのため、業務を中断することなく営業を続けることができます。 もし、審査中に従前の免許の有効期間が満了しても、新しい免許の処分がなされるまでは、従前の免許は引き続き効力を有します。

【覚え方のコツ】 「免許換えは、管轄が変わるお引越し。お引越しをしたら、免許も心機一転、新しくなる!」とイメージすると覚えやすいでしょう。

📝

免許換え」― 宅建業法の頻出論点、押さえてる?

宅建業法の過去問を多数収録。解説付きで読んだ知識をその場で定着させましょう。

具体例で理解する免許換え

  • ケース1:知事免許 → 大臣免許 東京都知事免許を持つA社が、本社は東京に残したまま、新たに神奈川県に支店を設置する場合。2つ以上の都道府県に事務所を持つことになるため、国土交通大臣免許への免許換えが必要です。

  • ケース2:大臣免許 → 知事免許 国土交通大臣免許を持つB社が、東京本社の他に大阪、福岡に支店を持っていましたが、事業縮小のため大阪と福岡の支店を廃止し、東京本社のみにした場合。1つの都道府県にしか事務所がなくなったため、東京都知事免許への免許換えが必要です。

  • ケース3:知事免許 → 別の知事免許 埼玉県知事免許を持つC社が、埼玉県の事務所をすべて閉鎖し、千葉県に本店を移転して営業を続ける場合。埼玉県の免許権者の管轄から外れ、新たに千葉県の管轄となるため、千葉県知事免許への免許換えが必要です。

試験対策:ひっかけに注意!

宅建試験では、類似した制度との違いを問う「ひっかけ問題」が頻出します。特に「変更の届出」との違いは正確に理解しておきましょう。

× ひっかけポイント1:「変更の届出」との混同

  • 免許換え: 事務所の新設・廃止・移転により免許権者が変わる場合に必要な手続き。
  • 変更の届出: 免許権者は変わらず、商号、役員の氏名、事務所の所在地(同一都道府県内での移転)、専任の宅地建物取引士の氏名などに変更があった場合に30日以内に行う手続き。

(例)東京都知事免許の業者が、新宿区の事務所を渋谷区に移転した場合 → 免許権者(東京都知事)は変わらないため、「変更の届出」で足ります。免許換えは不要です。

(例)東京都知事免許の業者が、新たに横浜市に「案内所」を設置した場合 → 案内所は宅建業法上の「事務所」には該当しないため、免許換えは不要です。 この場合、業務を開始する10日前までに業務場所等の届出が必要です。

× ひっかけポイント2:免許換えをしなかった場合

免許換えを怠ると、事実上、無免許営業の状態になる可能性があります。例えば、知事免許の業者が管轄外の都道府県にしか事務所を有しなくなった場合、その時点で免許は失効します。無免許営業には「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はこれを併科する」という厳しい罰則が科せられます。

ここまで読んだ知識を定着させよう

宅建業法の過去問を多数収録。解説付きで理解を深められます。

よくある質問

Q: 免許換えの申請はどこに行いますか?

A: 新たに免許を受けることになる免許権者に対して申請します。 例えば、東京都知事免許から国土交通大臣免許に切り替える場合、主たる事務所(本店)の所在地を管轄する東京都知事を経由して、国土交通大臣に申請します。

Q: 免許換えをすると、営業保証金はどうなりますか?

A: 免許換えは新規免許取得と同様の扱いになるため、営業保証金の手続きも新たに行う必要があります。詳細は最新の法令を確認してください。

Q: 2025年や2026年に宅建業法に関する大きな法改正はありましたか?

A: 2025年6月1日に刑法改正に伴う欠格事由の表現変更(「懲役」「禁錮」が「拘禁刑」に統一)などがありました。 免許換えの手続き自体に直接影響する大きな改正は見られませんが、常に最新の情報を確認するよう心がけましょう。

この用語に関連する過去問に挑戦

この用語の理解度をチェックしましょう。宅建過去問アプリで関連する過去問を解くことができます。

過去問に挑戦する


※ この記事は2026年度宅建試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

腕試しクイズ

免許換えの申請はどこに行いますか?

もっと問題を解きたい方へ

全4科目の過去問を収録。解説付きで知識を定着させましょう。

公開日: 2026/6/17 / 更新日: 2026/6/17

宅建業法の他の記事

従業者証明書とは?宅建業法48条の携帯・提示義務を解説

従業者証明書とは、宅建業法第48条により、宅建業者が従業者に携帯を義務付ける身分証明書です。無免許者のなりすましを防ぎ、消費者を保護する目的があります。宅建試験では、携帯義務、提示義務、対象者の範囲が重要ポイント。事務所内外を問わず常に携帯が必要で、取引関係者からの請求があれば提示しなければなりません。これらの要点をわかりやすく解説します。

保険契約(住宅瑕疵担保)とは?宅建試験の重要ポイント

保険契約(住宅瑕疵担保)とは、新築住宅の買主保護を目的とした保険です。宅建業者が売主となる新築住宅に瑕疵があった場合、補修費用を補償します。引渡しから10年間の責任を履行できない場合に買主が保険金請求可能。宅建試験の義務者・対象物件・ポイントを解説します。

所有権留保等の禁止とは?宅建業法8種制限の1つを解説

所有権留保等の禁止とは、宅建業法で定められた自ら売主となる割賦販売における買主保護の規制です。引渡しまでに所有権移転登記等の義務履行を義務付け、代金未払いを理由とした所有権留保を禁止します。宅建業法第43条の8種制限の一つで、原則と例外の要件、特に数字の要件を試験対策として詳しく解説します。

割賦販売契約とは?宅建業法で買主保護の3つのポイント

割賦販売契約とは、宅建業法で定められた、代金を1年以上2回以上に分割して受領する契約です。買主保護のため、契約解除等の制限(宅建業法第42条)や所有権留保等の禁止など、宅建試験で問われる3つの重要ポイントを具体例を交えてわかりやすく解説します。宅建合格を目指す方は必見です。

従業者名簿とは?記載事項3つのポイントを解説

従業者名簿とは、宅建業法48条3項に基づき、宅建業者が事務所ごとに備え付ける従業員情報を記載した名簿です。宅建試験で問われる記載事項、保存期間、閲覧義務の3つの重要ポイントを、宅建業法施行規則17条の2の条文番号と共にわかりやすく解説します。