帳簿とは?宅建試験の重要ポイントを徹底解説

帳簿の定義

帳簿(ちょうぼ)とは、宅地建物取引業者(以下、宅建業者)が、その事務所ごとに備え付け、取引のたびにその内容を記録しなければならない書類のことです。 [8, 13] 宅地建物取引業法(以下、宅建業法)第49条で義務付けられており、不動産取引の透明性を確保し、万が一のトラブルに備えるための重要な記録となります。 [3, 17]

具体的には、「いつ、どこで、どのような物件を、誰と、どのように取引したか」といった情報を、取引がある都度、記載する必要があります。 [3, 16]

帳簿のポイント

宅建試験で問われる帳簿のポイントは、主に「設置場所」「記載事項」「記載時期」「保存期間」の4つです。これらを正確に覚えましょう。

1. 設置場所:事務所ごと 帳簿は、本店だけでなく、支店などを含めたすべての「事務所ごと」に備え付ける義務があります。 [7, 16] 本店で一括管理する、という形式は認められていません。

2. 記載事項 帳簿には、主に以下の事項を記載する必要があります。 [5]

  • 取引年月日
  • 取引に係る宅地または建物の所在および面積
  • 取引の態様(売買、交換、媒介、代理の別)
  • 取引の相手方の氏名(法人の場合は名称)
  • 取引に関与した他の宅建業者がいる場合はその商号または名称
  • 取引金額や報酬

3. 記載時期:取引のつど 帳簿への記載は、まとめて行うのではなく、取引がある都度、遅滞なく行わなければなりません。 [16]

4. 保存期間:原則5年、例外10年 ここが試験で最も狙われやすいポイントです。保存期間の起算点と例外をしっかり区別して覚えましょう。

  • 閉鎖のタイミング: 帳簿は、各事業年度の末日に閉鎖します。 [2, 7]
  • 保存期間: 閉鎖後、原則として5年間保存しなければなりません。 [7, 9]
  • 例外: 宅建業者が自ら売主となる新築住宅の取引に関する帳簿については、閉鎖後10年間の保存が必要です。 [2, 4, 7, 9] これは、新築住宅の売主には品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)により10年間の瑕疵担保責任が課せられているため、それと関連付けて覚えましょう。 [4]
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帳簿」― 宅建業法の頻出論点、押さえてる?

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具体例で理解する帳簿

例えば、宅建業者A社が、売主Bさんと買主Cさんの間で行われる中古マンションの売買を媒介(仲介)したケースを考えてみましょう。

この場合、A社は自社の事務所に備え付けた帳簿に、以下のような内容を記載します。

  • 取引年月日: 2026年6月18日
  • 物件の所在: 東京都新宿区〇〇一丁目1番1号 〇〇マンション101号室
  • 取引態様: 売買の媒介
  • 取引当事者: (売主)B、(買主)C
  • 取引金額: 5,000万円
  • 報酬額: (Bから)171万6,000円、(Cから)171万6,000円

このように、一件一件の取引を正確に記録していくのが帳簿の役割です。

試験対策:ひっかけに注意!

帳簿に関する問題では、よく似た制度である「従業者名簿」との違いを問うひっかけ問題が頻出します。以下の比較表で違いを明確にしましょう。

| 項目 | 帳簿 | 従業者名簿 | | :--- | :--- | :--- | | 目的 | 取引の記録 | 従業者の記録 | | 保存期間 | 閉鎖後5年間<br>(自ら売主の新築住宅は10年間) [9] | 最終の記載をした日から10年間 [1, 9] | | 閲覧義務 | 取引関係者からの請求があっても義務なし [9, 16] | 取引関係者からの請求があれば義務あり [1, 9] | | 起算点 | 各事業年度の末日に閉鎖後 [9] | 最終の記載をした日から |

特に「保存期間」と「閲覧義務」は正反対のルールになっているため、混同しないように注意が必要です。「帳簿は見せない、名簿は見せる」と覚えておきましょう。

また、保存期間の起算点も重要です。「取引終了後5年」ではなく、「事業年度末に閉鎖してから5年」という点を正確に押さえてください。 [9]

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よくある質問

Q: 帳簿の作成や保存を怠った場合、罰則はありますか?

A: はい、あります。帳簿を備え付けなかったり、必要な事項を記載しなかったり、虚偽の記載をした場合は、50万円以下の罰金に処せられる可能性があります。 [8] また、監督処分の対象となることもあります。

Q: 帳簿はパソコン(Excelなど)で作成・保存しても良いですか?

A: はい、認められています。一定の要件(必要に応じてすぐに印刷できるなど)を満たせば、紙媒体ではなく電磁的記録として作成・保存することが可能です。 [16, 17]

Q: 帳簿は誰でも閲覧できますか?

A: いいえ、できません。従業者名簿とは異なり、たとえ取引の相手方など関係者から閲覧の請求があったとしても、宅建業者にはそれに応じる義務はありません。 [9, 16]

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※ この記事は2026年度宅建試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。

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帳簿の作成や保存を怠った場合、罰則はありますか?

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公開日: 2026/6/18 / 更新日: 2026/6/18

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