案内所等の届出とは?宅建試験の重要ポイントを徹底解説
案内所等の届出の定義
案内所等の届出とは、宅地建物取引業者(たっちたてものとりひきぎょうしゃ)が、本店や支店といった「事務所」以外の場所で、モデルルームや分譲案内所などを設置して業務を行う場合に、あらかじめ免許を受けた国土交通大臣または都道府県知事、そして案内所の所在地を管轄する都道府県知事に届け出る制度のことです。
このルールは宅地建物取引業法第50条第2項に定められており、消費者の保護と取引の公正を確保することを目的としています。
案内所等の届出のポイント
宅建試験で頻出する「案内所等の届出」に関する重要ポイントを整理しました。特に数字や届出先は正確に覚えましょう。
1. 届出が必要なケース
届出が必要になるのは、事務所ではない場所で「契約の締結」または「契約の申込みを受ける」業務を行う場合です。 具体的には以下のような場所が該当します。
- 10戸または10区画以上の一団の宅地建物の分譲を行うために設置する案内所
- 他の宅建業者が行う一団の宅地建物の分譲を、代理または媒介するために設置する案内所
- 業務に関する展示会や相談会などを開催する場所
- 継続的に業務ができる施設で、特定の物件のみを取り扱う場所(例:現地販売事務所)
2. 届出が不要なケース
単に物件の案内や情報提供、広告宣伝のみを行い、「契約の締結」や「契約の申込み」を受け付けない案内所については、届出は不要です。
3. 届出の期限
業務を開始する日の10日前までに届け出る必要があります。 例えば、10月20日から業務を開始したい場合、その11日前の10月9日までに届出を完了させなければなりません。
4. 届出先
届出先は少し複雑なので、免許の種類と案内所の設置場所で整理して覚えましょう。
- 国土交通大臣免許の業者: 免許権者である国土交通大臣と、案内所の所在地を管轄する都道府県知事の両方に届け出ます。
- 都道府県知事免許の業者: 免許権者である知事と、もし案内所の所在地が免許を受けた都道府県と異なる場合は、案内所の所在地を管轄する知事の両方に届け出ます。
5. 専任の宅地建物取引士の設置
契約の申込みなどを受ける案内所等には、成年者である専任の宅地建物取引士を1名以上設置しなければなりません。 この専任の宅建士は、他の事務所の専任宅建士と兼任することはできません。
具体例で理解する案内所等の届出
【ケース1:届出と専任宅建士の設置が必要】
- 状況: 東京都知事免許のA社が、神奈川県内で15戸の新築マンションを分譲するため、現地にモデルルームを設置し、購入の申込みを受け付ける。
- 対応: A社は業務開始の10日前までに、免許権者である東京都知事と、案内所の所在地を管轄する神奈川県知事の両方に届け出る必要があります。また、そのモデルルームには専任の宅地建物取引士を1名以上設置しなければなりません。
【ケース2:届出は必要だが、専任宅建士の設置は不要】
- 状況: 国土交通大臣免許のB社が、大規模な住宅フェアに参加し、自社物件の紹介やパンフレットの配布のみを行う。契約の申込みは後日、本店で受け付ける。
- 対応: この場合、契約の申込みを受けないため専任の宅建士の設置は不要ですが、展示会への参加として届出は必要です。業務開始の10日前までに国土交通大臣とフェア開催地の都道府県知事に届け出ます。
試験対策:ひっかけに注意!
- 専任宅建士の人数: 事務所の場合は「業務に従事する者5人につき1人以上」の専任宅建士が必要ですが、案内所(契約申込み等を受ける場合)は**「1人以上」**で足ります。この人数の違いを混同しないようにしましょう。
- 届出不要のケース: 「契約の申込みを受けない」場所は届出不要ですが、たとえ届出が不要な案内所であっても、標識(業者票)の掲示義務はあります。 「届出不要=何もする必要がない」というわけではない点に注意が必要です。
- 届出先: 免許権者と案内所所在地の知事が異なる場合、両方に届け出る必要があることを忘れないようにしましょう。 「どちらか一方でよい」という選択肢は誤りです。
よくある質問
Q: テント張りのような仮設の案内所で契約の申込みを受ける場合、届出は必要ですか?
A: いいえ、宅建業法上の「案内所等」は、継続的に業務を行うことができる施設であることが前提です。土地に定着していないテント張りの施設はこれに該当しないため、届出は不要と解されています。詳細は最新の法令を確認してください。
Q: 案内所に設置する専任の宅地建物取引士は、他の事務所の専任宅建士と兼任できますか?
A: いいえ、兼任はできません。 「専任」とは、その案内所に常勤し、専らその業務に従事することを意味します。したがって、本店や支店の専任宅建士が案内所の専任宅建士を兼務することは認められていません。
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※ この記事は2026年度宅建試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。
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