不当景品類及び不当表示防止法とは?宅建試験の重要ポイントを徹底解説
不当景品類及び不当表示防止法の定義
不当景品類及び不当表示防止法(ふとうけいひんるいおよびふとうひょうじぼうしほう)とは、消費者が商品やサービスを選ぶ際に、実際よりも著しく良いものだと誤解させたり、豪華すぎる景品で不当に顧客を誘引したりすることを防ぐための法律です。 正式名称が長いため、一般的に「景品表示法(けいひんひょうじほう)」または「景表法」と略されます。 この法律は、消費者がより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ることを目的としています。
宅建試験では、特に不動産取引における広告表示のルールや、景品提供の制限に関する部分が問われます。
不当景品類及び不当表示防止法のポイント
宅建試験で押さえるべきポイントは、大きく分けて「不当な表示の禁止」と「景品類の制限」の2つです。
1. 不当な表示の禁止
消費者に誤解を与えるような広告表示は禁止されています。 特に不動産広告では、以下のような表示が規制対象となります。
- 優良誤認表示: 物件の品質や内容が、実際のものよりも著しく優れていると誤認させる表示。
- 例:「最高級の建材を使用」と表示しているが、実際は一般的な建材だった。
- 有利誤認表示: 価格などの取引条件が、実際よりも著しく有利であると誤認させる表示。
- 例:過去に販売実績のない価格を「通常価格」として表示し、「今だけ割引」と見せかける二重価格表示(ただし、合理的な根拠がある場合は例外的に認められることもあります)。
- おとり広告: 実際には取引できない、または取引する意思のない物件を広告し、顧客を誘引する行為。
- 例:すでに契約済みの好条件な物件を掲載し続け、問い合わせてきた顧客を別の物件に誘導する。
2. 景品類の制限
不動産取引に付随して提供される景品類には、公正競争規約により上限額が定められています。 提供方法によって上限が異なるため、しっかり区別して覚えましょう。
- 懸賞による景品: 抽選やくじなどで提供する場合。
- 最高額: 10万円(または取引価額の20倍のいずれか低い額)。 不動産は高額なため、実質的に10万円が上限となります。
- 総額: 懸賞に係る取引予定総額の2%。
- 懸賞によらない景品(総付景品): 来場者全員や契約者全員に提供する場合。
- 最高額: 取引価額の10分の1、または100万円のいずれか低い方の金額。
【覚え方のコツ】 景品の上限額は「懸賞はテン(10)万円、総付はテン(10)分の1」と覚えておくと、混同しにくくなります。
具体例で理解する不当景品類及び不当表示防止法
【違反となる可能性が高い例】
- 3,000万円のマンションを契約した顧客に、景品として200万円の自動車をプレゼントした。
- → 総付景品の上限(3,000万円の10分の1=300万円、または100万円の低い方なので100万円)を超えているため違反となります。
- 実際には徒歩15分かかる駅からの距離を「駅徒歩8分!」と広告に記載した。
- → 徒歩による所要時間は、道路距離80mを1分として計算する必要があり、不当表示(優良誤認)にあたる可能性があります。
- 成約済みの人気物件をインターネット広告に掲載し続け、問い合わせがあると「たった今決まってしまいました。こちらの物件はいかがですか?」と別の物件を案内した。
- → 典型的な「おとり広告」であり、不当表示に該当します。
試験対策:ひっかけに注意!
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「値引き」や「アフターサービス」は景品ではない 取引の商慣習として認められる代金の値引きや、物件の補修・点検といったアフターサービスは、景品類の提供にはあたらないため、景品表示法の制限を受けません。
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予告広告のルール 価格未定の物件について販売開始前に行う「予告広告」では、契約の申込みを受けたり、申込順位の確保を行ったりすることはできません。
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宅建業法との違い 宅建業法でも誇大広告は禁止されていますが、景品表示法はより広い範囲の事業者を対象とし、景品類の提供制限という独自の規制がある点が異なります。
よくある質問
Q: モデルルームへの来場者全員に、5,000円分の商品券を渡すことは問題ありますか?
A: これは「懸賞によらない景品(総付景品)」にあたります。景品の上限額は取引価額の10分の1または100万円のいずれか低い額ですが、この場合の取引価額は、来場者が購入を検討している物件の最低価格などを基に判断されます。仮に2,000万円の物件を販売している場合、上限は100万円となるため、5,000円の商品券の提供は問題ありません。ただし、詳細は最新の法令や公正競争規約を確認してください。
Q: 景品表示法に違反した場合、どのような罰則があるのでしょうか?
A: 消費者庁から、違反行為をやめるよう命じる「措置命令」が出されます。 措置命令に従わない場合、行為者には懲役や罰金が科されることがあります。 また、不当表示によって得た売上額の3%に相当する「課徴金」の納付を命じられることもあります。
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※ この記事は2026年度宅建試験の法令に基づいて作成されています。法改正により内容が変更される場合があります。最新情報はe-Gov法令検索でご確認ください。
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